2008年6月22日日曜日

日本企業の9割は投資家にリターンをもたらしていない!

「日経ヴェリタス」今週号。みずほ年金研究所社長の大場昭義氏によるとそうなるらしい。散人の実感に合致する。以下要点:

抜粋:
  1. 89年末〜2008年3月末の約18年間の上場企業約900社を対象に配当や株式分割を調整し「株式投資収益率」の騰落を調べた。
  2. 一割強の125社がプラスだったが、残りの会社はマイナスだった。
  3. ちなみに配当込みTOPIX(平均)はマイナス49.9%。
  4. 日本企業の自己資本利益率(9.7%)は米国(17.3%)欧州(18.9%)に比べ大きく見劣りするのが原因。
  5. 日本企業の自己資本利益率(ROE)が低いのは売上高利益率が4.2%と極端に低いことが原因(米国7.8%、欧州8.5%)。

「みんな仲良く、楽しく、一生懸命」にやっていく社会風土がこういう結果を招いた。「会社は顧客と従業員のため」とかなんか言うステークホルダー主義が「キャッシュはみんなで山分け」主義に結びついたのである。

日本のキャピタルはどんどん海外に逃げる。残っているキャピタルも預金に滞留し、結局国債に回って、お上によるバラマキと無駄遣いとなる。いよいよ日本企業の競争力が低下する。アクティブ・キャピタルはいよいよ海外を目指すという悪循環。

「構造改革」は政治的に葬り去られつつある。ニッポンはやっぱり売りか。

0 件のコメント: